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2022年02月02日 00:00
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新解釈・日本書紀 応神<第30回>

(43)温祚系の解(へ)氏と沸流の真(しん)氏

宋書〈倭国伝〉に倭五王が記され、倭・百済・新羅・任那・加羅・秦韓・慕韓の7国に対して「安東大将軍倭国王」を自称し、中国側に軍政権承認を要請している。日本史学界は、これを任那経営の客観的根拠としているが、それこそ大いなる錯覚というものだ。7国(倭・百済・新羅・任那・加羅・秦韓・慕韓)を羅列している中に、どうしたわけか、弁辰の名がない。
倭国王というからには拠るべき基盤が倭であるはずなのに、ここでは倭を敵対する対象と見なしているのである。弁辰が記載されていないということは、軍政権承認を要請した主体が弁辰であることを物語る。その弁辰の実体が沸流百済なのだ。7国のうち、倭は新羅系山陰王朝を意味し、百済は温祚百済を意味していると考えられる。
温祚百済の初期の王族は解氏と真氏で、解氏は温祚系の王姓であり、沸流百済の王姓である真氏は外戚であった。沸流百済が滅亡し、温祚百済が熊津(現在の公州)に南遷して以後、真氏は百済史から消えてしまった。ところが、新撰姓氏録に記載された応神以後の歴代天皇は、すべて真氏であったとされる。真氏一族は応神亡命以後に韓半島から日本列島へ移動したために、温祚百済史から真氏が消えたものと推量されている。
沸流百済は八を基本数に使用し、大姓八族などと称された。倭地でも大八洲とか八十万神のように八の数字が尚ばれた。これは、天皇家の血統が沸流百済系であることを傍証するものだといわれている。
古代の天皇は、即位儀式である大嘗祭の行われる前後に、八十嶋祭という祭儀を難波の地の淀川の川口の地で行うことが慣例であった。その八十嶋祭は禊祓の儀礼ではなく、新たに即位した天皇に大八洲之霊を附着させる儀礼であるとする説がある。その祭儀でも八の数字が聖数とされ、沸流百済の王朝であったことを暗喩すると解釈されている。
壬申の乱に勝利した天武は、位階を改め「真人是皇別之上氏也」として真人を最高姓氏にした。その史実から、天武は沸流百済の再興を図るために、真氏一族を結集して壬申の乱を起こしたものと推察される。
新撰姓氏録の〈左・右皇別〉の33氏は、息長真人・山道真人・八多真人・路真人のように、すべて真人だけである。最初の息長真人は「出自誉田帝 諡応神皇子」と記されており、天皇家の真氏は応神から始まったことを意味している。それ以前の神武から始まる歴代天皇は、真氏の血統ではないということになる。すなわち、天皇家は万世一系ではないのだ。
沸流百済史の王歴だが、始祖が沸流(仇台)で間違いないとしても、それ以外の大王に関しては、韓地の史料からでも全くわからない。ただ『新撰姓氏録』には各派の始祖として敏達王、親王、孝慕王、連古大王、都慕王、酒王、末多王、庸王、律王、為居王などのように温祚系でない出自未詳の百済国王が記載されている。彼らが、沸流と応神の間に在位したと思われる沸流百済の大王(盛音)たちではなかったかと推測されている。

2022-02-02 6面
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