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2008年5月1日発行
 
公益法人申請も視野 2・8独立宣言のYMCA会館
 

全面改築と改修重ねたが・・・
ホテル経営、日本語学校不振

経営ビジョンが注目される在日韓国YMCA会館

 東京・文京区の在日韓国YMCA(アジア青少年センター)が運営の見直しを迫られている。経営するホテルの不振と日本語学校が赤字のためだ。会館の維持のため、老朽化した施設の改修にも多額の費用をかけてきた。「利用者が少なくなったり、経営が成り立たなくなったりという状況ではない」(金秀男総務)と言うが、1981年の新館建設以来、続いた出費に理事らの不満もくすぶっている。今月17日の会員総会で示される今後のビジョンと打開策が注目される。(金総宰)


 在日韓国YMCAは1906年創立され、2年前、100周年を迎えた。
 1981年に、親しまれた由緒深い旧館を取り壊し、10億円をかけ、現在の会館(10階建て)を建設した。建設費は元利16億円に上った。1999年には韓国政府の支援で3億7000万円をかけ、プールを改築し地下にホールを建築した。
 2年前の100周年には、1億5000万円をかけ、老朽化した施設の改修に踏み切った。外壁・屋上を一新し、地下ホールにエレベーターを設置し、9階ホールの改装も行った。10階には2・8記念資料室が開設される。
 費用は、銀行からの借り入れ、韓国政府の支援、日本YMCAの寄付、理事・会員の賛助などでまかなった。さまざまな努力の末、残債はあと1億円ほどまでに減らした。
 金秀男総務によれば、27年前に建設された施設には設備上の不備があるという。「プロが利用するには、すべてが『帯に短しタスキに長し』」なのだ。利用者が不満を覚えるというのもこの点だ。改修と補修を根気よく繰り返した。
 2000年4月に赴任し、売れないシングルの部屋に6年間住んだという金総務は、不便の原因をひとつずつ取り除いていった。電気容量をアップし、各部屋に空調を設置、電気ポットとドライヤーを配備した。ホテルの稼働率は45%から75%に上がった。
 しかし、構造までさわることはできないという。改修しても限度がある。
 会館の収入は年間1億8000万円ほど。ホテル(1億円)、日本語学校(4000万円)、韓国語講座など国際文化教室(2200万円)などが支えている。この間、人件費をアップし、講師料も大幅に引き上げた。
 だが、ホテルの収入は下降気味だ。「ハード面に打てる手は打った。あとは事業展開をどうするかが問題だ」という。
 静かで交通の便がいいロケーションを活かし、フリーの宿泊に加え、宿泊研修の誘致を検討している。
 国際文化教室には、韓国語学習や伝統芸能だけでなく、需要の多様化に応じた映画・演劇・小説など新しいプログラムの開発を考えるという。
 韓国人団体が多く使用する地下ホールは、日本人の利用を前提に、結婚・葬儀・各種記念式に利用するプランも進める。
 日本語学校が赤字におちいったのは、就学生の入国審査が厳しくなり、学生の確保が難しくなったことが原因。妙案はなく、就学ビザ審査の緩和を待つしかないが、技能を持つ外国人の受け入れをにらみ教育システムの整備をはかる。
 東京にある在日韓国人施設、高麗博物館(新宿)、韓人歴史資料館(港区)を結んで、多民族・多文化の社会を創り出すための企画を打ち出す。
 今年12月から公益法人の認定見直し作業が始まるのを機に、公益法人の認定申請を検討している。

 

 
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