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韓国側 「産業協力拡大し均衡を」
日本側 「経済全体には大きな問題でない」
韓国貿易協会が2日明らかにした資料によると、今年1―3月の韓国の対日貿易赤字は83億600万ドルに上った。この期間の対日輸入総額は153億9300万ドルで、輸出は70億8700万ドルだった。年間ベースで330億ドルと、昨年の300億ドルを上回る勢いを示している。韓国の対日輸入で多いのは、半導体、鉄鋼板、プラスティック製品、半導体製造用装備など基幹部品、素材などだ。韓国の大幅入超の背景について韓日の貿易関係者に聞いた。
◆船舶部品
韓国の船舶業界は年間輸出300億ドルを超す世界一の受注状況にある。造船景気がよくなれば主に日本から鉄鋼板を輸入する。
鉄鋼板の対日輸入は、昨年42億8000万ドルで対日輸入2位の品目にアップされた(対日輸出は17億5000万ドルで3位)。ポスコの輸入が増えている。「日本の特殊な技術がある」(向山英彦・日本総研上席研究員)ためだという。
韓国は、大型船のエンジン、スクリューを日本のメーカーから買っている。船舶海洋構造物および部品の対日輸入は13億7000万ドルに上る。
韓国の機械メーカー関係者によると、大型船のスクリューは直径が8―10メートルもある。素材を固定したまま加工する多軸の大型加工機は韓国にはまだない。日本メーカーの技術に頼るところだ。
スクリューの素材にもカベがある。「銅、真ちゅうと混ぜるベリリウムの精錬と、均質の合金を作る技術が問題」だという。
◆半導体
韓国が強いといわれる半導体の対日輸出は昨年、44億5000万ドルだったが、対日輸入は1位の63億6000万ドルだった。半導体製造用装備の輸入も4位の28億6000万ドルだ。
先の韓国の機械メーカー関係者は「半導体ウエハを作る日本の技術が並大抵でない」と言う。「記憶装置の性能を決める素材物質の熔解純度と、400層以上といわれるウエハの大型化された製造装置はたいへんなものです」
◆貿易赤字の構造
韓国の輸出産業が拡大するにつれて日本からの輸入が増える構造になっている。向山氏は話す。
「この数年、日本からの輸入が増加している。96年の韓国のOECD加盟と金大中政権による99年の対日輸入制限撤廃措置の影響が大きい。輸出製品は高い品質を維持する必要がある。製品機能の基幹部品は日本に依存している。携帯部品の中身は日本部品が多い」
「日本メーカーは韓国を生産基地と考えていない。一人当たりの所得も高い。韓国をよいマーケットと見ている」ことも背景にあるという。
自動車進出が増えているのは最近の例だ。今年1―3月の韓国の輸入車統計で、ホンダ、日産、トヨタが30%を占めた。日本の輸入車のなかでは現代車は0・5%にとどまる。サムスン、LGも日本向け製品が思うような成果が上がっていない。
向山氏はこんな見方をする。
「韓日貿易赤字問題は古くて新しい問題だ。韓国側は日本の部品の洗い出しはしていたはず。李明博大統領がこの問題を取り上げるのがわからない。韓国と日本は補完関係にある。韓国は輸出に必要な部品を輸入しているだけで、経済全体として見たら大きな問題ではない」
◆総合商社
多様な商品を扱う日本の総合商社は、輸出入や3国間貿易で広範な機能を遂行する。
これに対して韓国側に総合商社の機能は広くはなく、メーカーが直接に需要者と取引する。
「韓国メーカーは日本の総合商社を仲介にしなければ日本市場での販売は難しくなっている。ただ、韓日貿易に日本の総合商社が果たしている役割についてはよくわからない」と韓国貿易協会日本支部の朴龍奎次長。
韓国人アナリストはこう指摘する。
「1965年以降韓国に対してモノの売り込み、技術移転の旗振りをしたのが日本の4大商社です。技術を持つ日本の中小企業は今も製品の売り込みや為替ヘッジを総合商社に依存しています。マージン操作や為替ヘッジのできる巨大商社は利権を離しません」
赤字を解消しにくい構造になっているのだ。
韓国も中堅、大手企業が技術や利権を占め、中小企業の参画を阻んでいる。98年の通貨危機後、財閥系企業の商社部門は輸入に力を入れ、対日赤字を拡大した。
◆均衡拡大
韓国は80年代貿易赤字を減らすため輸入制限を行った。向山氏は言う。
「貿易に関しては縮小傾向が続いたが、結局は韓国の対日貿易には構造的問題が残った。対日輸出拡大と対韓投資増大で均衡拡大となった。液晶パネルやDRAMなどはある種の分業が進んでいる。結局は企業マーケティングが問題でないか」
朴次長は言う。
「赤字はリスクが多く、韓国にもよくないが、日本にもよくない。産業協力を通し取引を増やし貿易赤字を縮小するのが望ましい。長期的には技術の共同開発や技術提供が考えられるが、短期的には方法がない。多く買ってもらうしかない」
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