旺盛な好奇心 欧米人もびっくり
韓国人は、おせっかい好きだ。おそらく日本人とは比べものにならないほどだろう。
たとえば、クルマを後ろ向きに駐車する時、顔見知りでもない人が、「もっと左に寄れ、もう少し右。そこだ、止まれ」などと指示しながら、車のボンネットを叩く。
 |
|
|
盧武鉉前大統領の実家に押し寄せる観光客は1日3000〜1万人 |
|
|
|
誰も頼んでもいないというのにそんな具合だ。
韓国に住んでみて、「どうしてこうおっせっかいなの」と、首を傾げる日本人は少なくない。
駐車場のシーンで、「勝手に人のクルマに触るな」などと文句を言えば、逆に変人扱いにされることもある。助けてあげようとした好意が無視されたと言うのだ。
隣人のおせっかいを受けるのが嫌で、一般住宅からマンションに引っ越す人もいる。
“おせっかい文化”は、インターネット上でも、現れる。ポータルサイトのネイバーやヤフーコリアの検索で、「ソウル市庁周辺で一番おいしい食堂は?」と打ち込んでみると、数百件の食堂の名前が登場する。
ネチズンたちが食堂のメニュー、味、道順、注意事項などを書いて教えてくれる。はなはだしいのは、店主の特徴や競争店との比較分析まで書き込んでくる。あまりに具体的で、「食堂の広告か」と思ってしまうぐらいだ。
不愉快に思うこともあるが、ようするに、韓国人は好奇心旺盛なのだ。短所でもあるが、長所でもある。
何年か前から流行した「アーリー・アダプター(earlyadopter)」というのは、韓国人にピッタリの言葉のようだ。
デジタルカメラ、コンピューター、衣類、映画などの新製品が発売されると、すぐにそれを購入する人を「アーリー・アダプター」という。
人より早く購入し、使ってみないと気がすまない人たちだ。
韓国人の若い人たちの間では、カメラ、携帯電話、コンピューターのようなデジタル製品の買い換え周期は、6カ月と考えている。
発売開始1年になった携帯電話を持って歩くと、骨董品扱いされる。
若い世代に限ったことではない。形は違うが高齢者層もよく似たことをする。
最近、慶尚南道金海は、おばさん観光客たちの特需で潤っている。
帰郷した盧武鉉前大統領を一目見ようと、全国から観光バスを連ね、前大統領の住む村に押しかける。前大統領の家の前には、平日で3000人、週末には1万人の観光客が長蛇の列をなし、おばさんたちが「大統領、顔を見せて」と叫ぶ声は、日がな一日、絶えることはないそうだ。
韓国人の旺盛な好奇心には、欧米人も昔から目を見張ってきた。
1901年、朝鮮を訪問したドイツ人記者ゲンテ(SigfriedGenthe)は、「これまで朝鮮を訪ねて紀行文を書いた旅人たちは、朝鮮人の好奇心はあまりに旺盛すぎて鼻につくとうち明ける。朝鮮人はたぶん、好奇心の示し方が下手なのだ」と述べている。
「朝鮮人は、驚くほど好奇心が強いが、それは善意からきていることで、他意を含んでいない」(『ドイツ人ゲンテが見た鮮やかな国朝鮮。1901』」
おせっかいの必需品は、「人より早い知識」、「敏感な流行」、「アーリー・アダプター」だ。韓国人の性格にマッチしているのは間違いない。
そのおかげか、最近のグローバル企業は「テストベッド(testbed)」市場として、韓国を選択する場合が多い。
ソニーとオリンパスのデジタルカメラ、インテルのノート・パソコン、スターバックスの新コーヒー、ハリウッドの映画などは、世界で最初に韓国でお目見得するケースが多くなっている。
新製品は、韓国人の手や口、目を通してから、正式に製品として発売されるという。
とにかく、韓国人は好奇心も旺盛で、おせっかいもよくする。我慢せよと言いたくなる時もあるが、無理な話だ。彼らのそれは、ほとんど本能に等しい。
|