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2008年4月16日発行
 
不法滞在者の「在留特別許可」
 
集団で要請書を提出 国会退去命じられた16家族

 法務省や警察庁などが、5年以内に日本国内の不法滞在外国人を半減させると決めたのは03年のことだった。今年で5年目だ。入管当局などは不法滞在者が減少していることに一定の評価を下しているが、新たな問題も浮上している。不法滞在のまま日本に生活基盤を築いてしまった外国人らによる「在留特別許可」の申請だ。日本国内では在留特別許可を求める外国人と日本人サポートグループによる活動が活発化している。(溝口恭平)

「不法在留になってしまい、申しわけない」と語るフィリピン人男性

 在留期間の超過などを理由に国外退去を命じられた外国人が11日、法務省と入国管理局に集団で要望書を提出した。要望書を提出したのは、首都圏に住む外国人16家族58人(うち4人は収監中)。要望書提出を提案した市民団体“ASIANPEOPLE‘SFRIENDSHIPSOCIETY”(APFS)の吉成勝男・相談役は、日本国内に生活基盤を持つ外国人が事情を考慮されることなく国外退去を命じられているとして、入管当局などに在留特別許可を求めている。
 在留特別許可とは、不法在留状態の外国人に与えられる特別な残留資格で、法務大臣の裁量によって付与の可否が決まる。在留期間はケースごとにまちまちだ。
 要望書を提出した外国人家族のほとんどは、子どもが日本語しか話せないため、両親の国に帰っても現地の生活習慣になじめないことを理由に在留特別許可を求めている。ただ、彼らが法を犯していることは明らかで、過去の事例から見ても日本人の血縁者がいない限り在留許可を得るのは容易ではない。
 一方、難民性の高い外国人家族や、両親の国籍が違うため、国外退去になると一家がばらばらになってしまう家族もあり、明確な基準を持たない法務省としては頭の痛い問題だ。
 APFSは集団で要望書を提出したことについて「在留特別許可を求める外国人は多い。今回の16家族は氷山の一角だ。彼らが抱える問題を社会に大きくアピールしたい」と語った。
 法務省は在留特別許可の申請件数や、可否判定の理由説明を公表していない。APFSは、在留特別許可の基準を明確にすることや、要望書を提出した16家族に対する在留可否の決定理由を、法務大臣に説明するよう求めていくという。一方、ある入管関係者は、在留特別許可の基準を明確化することに同意を示しつつも、在留許可を与えることには慎重な判断が必要だと主張した。
 「簡単に残留許可を出すと、不法滞在者の増加に繋がりかねない。(在留特別許可は)あくまでも一時的なもの。いつかは(日本から)出て行かなければならないのだから、外国人にもその自覚を促すべき」
 入管側は、回答することは明言しているものの、期限についてはいつになるかわからないと述べている。

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