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2008年4月16日発行
 
フォーカス どこへ向かう米朝協議(上)
 

核申告で「非公開文書」

 6カ国協議米側首席代表のヒル国務次官補は、北朝鮮の核計画申告をめぐって行われた8日のシンガポールでの米朝協議の結果を踏まえ、「いくつかの困難な問題は何とか乗り越えられそうだ」と述べ、6カ国協議再開への期待感を示した。米国は実に忍耐強い。だが、なんともくたびれる話だ。昨年10月の6カ国協議では、「第2段階措置」(寧辺核施設の無能力化と、核計画の完全かつ正確な申告)を同年末までに履行することで合意されたはずが、4カ月過ぎてまだ、「なんとかなる」「期待はもてる」という次元にとどまっている。ヒル次官補は「もう時間がない」と言う。実際、ブッシュ政権が、事実上、北朝鮮の核を認めたままホワイトハウスを出ていくのは目に見えている。(政治部・朴在宇)

   

焦るブッシュ 北朝鮮に保障

 「完全かつ正確な申告を」と言う。それが行われれば言うことはない。だが、北朝鮮は過去3度約束をほごにしてきた実績がある。ヒル次官補の言う「期待」に付き合うにしても、問題は、もはや北朝鮮がそのように事を運ぶかどうかではなく、誰がどのように「完全かつ正確」であるかを見極めるのかということだ。
 申告で明らかにしようとしているのは、主に、抽出済みプルトニウムの数量、ウラン濃縮計画と核拡散疑惑の3点だが、これを確認することができるのは米国と中国だけだ。
 ヒル次官補は、ウラン濃縮と核拡散疑惑に関しては、中国に提出する正式な申告書とは別文書で扱う方向で北朝鮮と調整を進めていることを明らかにした。
 「別文書」とは、米朝間だけで了解される「覚書」で、「非公開」ということだ。
 つまり、6カ国協議参加国の韓国や日本は、6カ国協議議長国の中国に提出される「正式な申告書」(プルトニウムについて公開される申告書)だけは精査することが可能で、それ以外はタッチすることのできない「非公開事項」となっている。
 非公開文書はしかも、北朝鮮が進んで申告する記載方式ではなく、米側が「そのように認めるがどうか」と打診し、北朝鮮側が「反論しない」という形で進む方法を採っている。もちろん、記載されたものは後々までの証拠となるため、北朝鮮側も慎重にならざるを得ないのだが、これについてもブッシュ政権は「政治的利用」を行わないという保障を北朝鮮側に与えている。この間の米朝協議とは、そのようなものだった。
 米朝が合意する可能性はなくはない。だとしても、「完全かつ正確」であることを裏付けるだけの確証を得るには3、4年はかかると韓国政府は見ている。
 ようするに、すべての核計画申告を認めるか否かはブッシュ政権の胸先三寸にある。米国の対アジア外交筋は、「焦るブッシュ政権はもはや、北朝鮮が核放棄をしたという体裁を取り繕いたいだけだ」と語っている。ブッシュ政権は、初めに「米朝正常化」ありきの姿勢で米朝協議に臨み、そのためのテロ支援国家指定の解除、その前には核計画申告の認定と、逆算していたふしがある。

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