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外交通商部「2008業務報告」で
「国益優先が賢明な外交」 「中国と米国 同じレベルの同盟国」
李明博大統領は11日、外交通商部が行った「2008業務報告」の席で、これまでの外交政策について「満足できないレベルではない」と微妙な表現を使いながら、「しかし不満はある」と述べた。
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外交通商部の業務報告を受ける大統領 |
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大統領は、過去10年間は、「自主」という言葉にとらわれすぎたと言い、同盟国の米国や日本との「国益」を優先すべき外交関係が損なわれたと指摘した。強調したのはやはり「実用外交だった」。彼は、よほどこの言葉が好きなのか、国益中心と言えばいいのに、そのように言いたいらしい。
「親米も親中もない。互いの国益になるのなら同盟関係になれる。国益にならなければ同盟関係は成立しない。米国とは強固な同盟関係を維持しなければならないが、国益につながらなければ米国との同盟関係を維持しようとは思わない。もっとも賢明な外交とは、米国と韓国の国益を合致させることだ。中国も日本も同じだ。賢明な外交をすることが重要だ。『親米か反米か』という基準は、21世紀の今、適切でない」
李大統領の発言は、米国と中国を同格に置いて同盟相手として例示した「非外交的発言だ」という批判を浴びた。日米は韓国の伝統的な友邦国だが、中国は北朝鮮と軍事同盟を結んでいる国だからだ。李大統領が公式の場で私見を述べたことから、「口は災いの元」といわれた盧前大統領に例える者もいる。
外交部は業務報告とともに「3大核心政策課題」なるものを発表した。「韓米など同盟関係の復元」「北朝鮮の核廃棄こそ優先的解決課題」「資源外交」の3点だ。
外交部が韓米関係に対して「復元」という表現を用いたのは初めてだ。外交部の沈允肇次官補は「過去数年間、(韓米同盟は)不充分な部分があった。今後は未来志向的に発展させていかなければならないという意味で使った」と説明し「『復元』とは『信頼関係回復』という意味だ」と述べた。
外交部は北朝鮮の核問題について、いわゆる「非核・開放・3000」構想の実践準備に取り掛かると報告した。核廃棄で「実質的な進展」があれば、北朝鮮の1人当たりの国民所得が3000ドルになるよう支援するという構想だ。
しかし「実質的進展」を意味する範囲や「北朝鮮との核廃棄交渉の論点」といった具体的な内容は提示されなかった。報告後に行われた大統領との討論会でも北朝鮮核問題は一言も言及されなかった。
討論会は「資源外交」に対する意見交換に終始した。
外交部は資源外交強化方案として、最初に「エネルギー外交協力ベルト」を構築すると報告した。大統領や国務総理レベルの話し合いを通じ、ロシアや中央アジアの資源国との関係強化を図るものだという。
資源外交強化のため、「エネルギー・資源拠点公館長会議」を現在の32カ所から50カ所に増やすという方針も示された。
問われる水準 大統領の知性
釈然としない対北、対米政策
李明博大統領は11日、外交通商部から業務報告を受け、所見を述べた。李大統領の発言には、多くの問題が見られた。
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公認問題で対策を練る朴槿惠派議員たち |
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発言1 「南は北に対して、北は南に対して主権を侵害してはならない。互いに尊重しながら心の扉を開いて話し合わなければならない」
韓国憲法第3条は、韓国を朝鮮半島唯一の主権国家と明記している。
憲法上、北朝鮮に主権はないということだ。李大統領の発言は、かねてから主張してきた「北朝鮮体制保障論」から出たものにちがいない。
「北朝鮮の体制を保障しなければならない」「北朝鮮の主権を侵害してはならない」というのは、よく聞けば「統一しない」と言っているように聞こえる。
李大統領は、北朝鮮を主権国家として認めよという。旧東ドイツも主権国家だった。だが、ドイツ再統一は、東ドイツがドイツ連邦共和国(西ドイツ)に加入するという、極めてリアルな決断を下した。東ドイツは主権も何もあったものではない。ようするに西側に身売りするほかなかったということだ。だから、「吸収統一」と言われた。東西ドイツを見ると、置かれている立場は韓国も北朝鮮も同じだ。
だが、李大統領は、旧東ドイツの主権を空洞化させていった西ドイツのコール首相(当時)とはずいぶんとちがう。李大統領の言い分は、統一しないか、統一できないと言っているようにしか聞こえない。そのような立場では、金正日政権が倒れ、親中政権が成立しても韓外交通商部の会議に出席する李大統領干渉することはできなくなる。
発言2 「北朝鮮はいつか統一をしなければならない祖国であることに違いはない」
北朝鮮が統一しなければならない「祖国」という発言は、保守派の言論人から真偽そのものが疑われている。これを報じた連合ニュースの誤報なのか李大統領本人の本心なのか。
前述のとおり、大韓民国憲法に則れば、北朝鮮住民は、韓国が解放すべき人民ということになる。それでも、李大統領は北朝鮮を祖国と呼んでいる。彼の本心だとすれば、大韓民国大統領にこのような奇怪な認識を吹き込んだのは誰か。
発言3 「互いの国益になるのなら同盟関係になれる。国益にならなければ同盟関係はない」
親中と親米は同格ではない。米国は韓国の同盟国で、中国はまだ韓国の「主敵」である北朝鮮の同盟国だ。少なくとも憲法上はそうだ。
同盟は「共通の敵」を想定したものであり、韓国と米国は北朝鮮を「共通の敵」と見て同盟を結んでいるという現実がある。安保という国益次元で、親中と親米は決して同格ではない。
それだけではない。
韓米相互防衛条約は国内法と等しい効力を持つ。李大統領は法で定められた「同盟」を韓中「友好」と同一視した。法の重みを忘れたかのような発言だ。
11日、李大統領の発言は混乱を招いた。
「実用と国益」を主張してきた大統領は、もっとも重要な安全保障上の「実用と国益」に考えが及ばなかったのか、「すぐカネになる」と経済上の実利にすべてのアイディアを集約させただけだった。それは「実用主義」でも「国益優先」でもない。「功利主義」というだけだ。
志向すべき価値観を持たない功利主義は、浅はかな物質主義に転落するほかない。
韓国新大統領の無知は、深刻な水準にあると言える。
(金成c)
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