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2008年3月26日発行
 
映画 CINEMA VIEW 黒い家(韓国)
 
 
保険金査定員を襲う恐怖

 生命保険会社の新人査定員ジュノは出勤第一日目に「自殺の場合、保険金は受け取れますか」という電話を受ける。

ジュノを悪夢が襲う
 

 ジュノは相手が保険金目当てに自殺すると思い込み、「個人的なことは話すな」という社の規律を無視して、自分の名前や、弟が自殺したことなど話してしまう。
 数日してジュノに電話が入る。電話の主は板金工場の経営者チュンベと名乗る。
 指名を受けて自宅に行くと、チュンベの7歳の息子が首をつって死んでいた。あまり驚かない父親。掛けられた保険金などからチュンベの犯行と確信したジュノは刑事に話すが、あらゆる証拠は自殺を示唆していた。
 会社のブラックリスト。チュンベの名が「指狩り族」の項に……。
 ジュノはチュンベの若い妻にも保険がかけられている事実を知って、次の悲劇を止めなければと焦る。
 ジュノの相談をうけた友人の心理学者が殺され、ジュノの恋人も愛犬を殺される。
 死んだ息子の保険金の支払いが決定したその直後、チュンベが両手首を失い、その保険金請求書を持って現れたのは、彼の妻。はたして真相は……。
 劇場映画初監督のシン・テラは、イ・ヨンジョンの整理された脚本を見事に映像化して、ラスト30分、息もつかせぬ衝撃のシーンを展開する。
 キャストは全員適役。日本ホラー小説大賞を受賞した貴志裕介の原作より、1999年に製作された森田芳光監督の日本版よりも、本作は勝っている。
 4月5日封切り シネマート六本木ほか。
 (映画ジャーナリスト・長田いくお)

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