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2008年2月27日発行版
 
様変わりする「民泊」
 



韓国人観光客 受け入れに一役
工夫凝らしたサービス

 マンションや一軒屋に間仕切りを施し、2段ベッドを数台設置しただけの簡素な宿泊施設。一般に「民泊」と呼ばれている。韓国人の経営する「民泊」は、都内だけでも、新大久保のコリアンタウンを中心に100カ所以上あるといわれる。以前は、在留資格を持たない外国人日雇い労働者の利用が多かったことから、当局から“不法滞在者の隠れ家”と見られもした。韓国からの観光客が増え続ける今、「民泊」はそうした汚名を拭うように生まれ変わりつつある。(溝口恭平)

スーツケースの音を響かせ、民泊に向かう韓国人旅行客


 東京・新大久保のコリアンタウン。車一台がようやく通れるほどの路地を、スーツケースを持った若者たちが列をなして歩く。「民泊」に向かう韓国からの観光客だ。
 「一日でも長く日本を体験するためには、何より宿泊費を抑える必要があります。事前にインターネットで調べて、宿泊先(民泊)を見つけました」と、約1週間の予定で日本を訪れた韓国人旅行客の姜裕美さん(大学院生)はいう。
 「民泊」の料金は1泊平均3000円。ビジネスホテルと比べてもかなり安く、学生にとっては魅力的だ。韓国の学校が長期休暇に入る時期になると、民泊は予約でいっぱいになるという。利用者は学生に限らない。会社の研修でも利用されている。
 社員研修の宿泊先に「民泊」を利用した韓国のある中小企業の責任者は、「宿泊料を抑えた分だけ、ほかに経費を回すことができる」と、「民泊」を選んだ理由を語った。
 「民泊」のメリットは、安さだけではない。無料で利用できるインターネットや韓国への国際電話サービス、記念撮影用の浴衣の貸し出しなど。言葉が不自由な彼らにとっては、民泊経営者が現地在住の韓国人というのも大きな魅力だ。
 「帰りに空港までの交通費がなくて相談したら、快く両替までしてくれた。何でも気軽に聞けるし、困った時は頼りになる」と、大学生の鄭昌源さんは話す。
 短期滞在ビザ免除やウォン高で、昨年来日した韓国人は200万人を超えた。民泊は、特に若い韓国人旅行客に愛用されており、韓国人観光客の受け入れに一役買っているといえる。
 一方で、民泊同士の競争も激しくなっている。宿泊費は最低限に設定されているが、1軒が値下げすると近隣の民泊も値下げせざるをえない状況だという。ほぼすべての民泊がインターネットで情報を公開しているため、「あの民泊は高い」とうわさになるからだ。
 民泊経営者からは「これ以上、宿泊費を下げたらやっていけない」という声が多く聞かれる。食事を簡素化したり、部屋や備品を新しくしたりと、客をつなぎとめるための工夫を凝らす。旅行会社と提携し、団体旅行客の受け入れにも力を入れている。

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