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2008年2月27日発行版
 
新政権発足  李明博大統領 就任辞で対日重視
 
対北政策に肯否定なく

 韓国の新政権がいよいよスタートした。
 就任式で李明博新大統領は、建国60周年を迎える今年を「先進化元年」と宣言した。また、60年間の韓国の歴史を「大韓民国の成功神話」と褒め称えた点は注目される。盧武鉉前大統領が韓国の歴史を「正義が敗北した歴史」と規定し、「過去事件真相究明委員会」を立ち上げ見直しを図ったのとは対照的だ。
 これ以外、就任演説に特筆すべき内容は見当たらなかった。対日、対米外交などの対外政策も「重視する」の言葉だけで目新しいものはない。経済面でも従来の「実用主義」論を繰り返しただけだ。
 あえて注目点を挙げれば、「親北」なのか、「保守」なのかをめぐり対立してきた前政権の対北朝鮮政策を何も否定しなかったことだ。新政権が対北政策を変更するのではなかと、保守派は期待を寄せていた。少なくとも就任演説からは「対北政策チェンジ」と受け取れるような内容はなかった。
 北朝鮮は、大統領選が終わって後、新政権について沈黙しつづけている。

 

李明博大統領就任の辞(抜粋)
大韓民国「先進化元年」を宣言  「よく働く政府作る」

 尊敬する国民の皆さん、700万海外同胞の皆さん! 私は今日、国民の皆さんの声を受けて大韓民国の第17代大統領に就任します。私はこの席で国民の皆さんに約束いたします。国民に仕え、国に平安をもたらすことを。経済の発展と社会の安定、文化の育成と科学技術の発展に尽力することを誓います。さらに、安保を強固にし、平和統一への基盤を固めます。国際社会における責任を果たし、人類の共存共栄に貢献します。
 今年で大韓民国は建国60周年を迎えます。私たちは失った祖国を取り戻して国を再建し、その国を守るべく命を賭してたたかってまいりました。皆が一つになり必死に生きてきました。そして世界史的にも最も短い期間で産業の近代化と民主化を同時に達成しました。私たちの意志と力がもたらした成果であります。 
 私は2008年を大韓民国先進化の元年にすることを宣言します。2008年が厳粛な門出の年となることを宣言します。
 政府が知性をもって国民に仕える国。経済が活気に満ち、労使が一つとなる国。少数派と弱者に心配りのできる国。優れた才能と人材を育て、彼らが世界に羽ばたくことのできる国。同時に、世界の才能と人材を招くことのできる国。それが私の描く大韓民国の姿です。李明博政府が目指す「先進一流国家」の夢です。
 経済の再生は何よりも急がれています。新しい成長動力の確保、今以上に活気に満ちた成長、雇用の確保を成し遂げなければなりません。
 政府は有能な組織に変わります。「小さな政府、大きな市場」で効率性を高めます。「よく働く政府」を作ります。政府は、好調な分野をさらに発展させると同時に、支援の必要な分野へのてこ入れを行います。政府の支援の必要のない分野は民間に委託します。公共部門にも競争を取り入れます。税率も引き下げなければなりません。こうして投資と消費を蘇生させます。
 公務員数を漸進的に減らし、不必要な規制は早期に廃止します。国民の皆さんは、やがて新政府が効率的に働く姿を見ることになるでしょう。
 市場開放は避けられない大きな流れです。輸出産業が経済の大部分を占める我が国としては、自由貿易協定を通じて国を富ませなければなりません。
 大韓民国はもっと広い視野、もっと能動的な姿勢でグローバル外交を展開します。私たちは人種と宗教、貧富の差を超え、世界のすべての国、すべての人々と友人になります。
 米国とは伝統的友好関係を未来志向的同盟関係へと発展、強化させます。両国の間に形成された歴史的信頼を土台に、戦略的同盟関係を堅固にしていきます。アジア諸国との連帯も非常に重要です。特に日本、中国、ロシアと等しく協力関係を強化し、東アジアの平和と繁栄を築くべく鋭意努力致します。経済の原動力を安定的に稼働させるため、資源とエネルギーの安定的な確保にも注力致します。外交にも尽力します。平和と環境のための国際協力にもリーダーシップを発揮できるよう努力致します。
 南北統一は、7000万国民の悲願です。南北関係は今までよりも生産的に発展しなければなりません。理念の定規ではなく、実用の定規で測って推進します。
 南北韓の住民が、共に幸福な生活を送る中で、統一の基盤を用意せねばなりません。それが私たちの目標です。「非核・開放・3000構想」で明らかにしたように、北朝鮮が核を放棄して開放の道を選べば、南北協力に新しい地平が開かれるでしょう。
 国際社会と協力して、10年以内に北朝鮮住民の所得が3000ドルになるよう支援します。これこそまさに同族のための道であり、統一を繰り上げる道だと思います。
 南北の政治指導者は、どのようにすれば7000万の国民が良い暮らしを送れるのか、互いを尊重しながらどうすれば統一の門を開くことができるのか、互いの考えを共有しなければなりません。そのために、南北首脳はいつでも会い、忌憚なく話し合わなければならないと思います。その機会は開かれています。
 私たちの時代的課題、「大韓民国先進化」に向けた前進が始まりました。漢江の奇蹟を超え、朝鮮半島の新たな神話に向け共に進みましょう。私、李明博は先頭に立ちます。
 国民が力を合わせ、突き進めばやり遂げられるでしょう。ありがとうございます。

2008年2月25日
大韓民国大統領 李明博

 


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