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不法入国者の取り締まりに効果
新入国審査スタートから1カ月あまり。日本に入国する外国人に義務付けられた指紋押捺に対する効果と反応が出始めている。「テロ対策」を大きな柱としながらも、入国管理局の職員は、別人を装う“なりすまし入国”の防止などに指紋が利用されると明らかにしている。来日外国人は指紋採取をどう思っているのか、成田空港で聞いた。(溝口恭平)
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入国審査の円滑化は始まったばかり。指紋採取に10分以上かかることも |
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「指紋採取は疑問」
成田空港から入国した中国人観光客のグループ。「(指紋採取は)しかたがない」と一様にあきらめ顔だった。約半数の外国人入国者は、同様の反応を見せた。新疆ウイグル自治区での反政府運動を抱える北京政府の反応がそのまま表れているのかもしれない。1人の米国人男性も、「テロの脅威にさらされているならやるべきだし、外国人入国者も喜んで受け入れるだろう」という反応だった。
だが、賛成する人はこの日の成田に限れば、極めて少ない。同じ米国人でも、「時間がかかるし、短期滞在者に指紋採取が必要かは疑問」と、批判的な意見が目立った。
指紋採取などを定めた法改定について、入管は3つの目的を掲げた。テロの未然防止のためと、出入国管理の円滑化のための規定の整備、構造改革特別区域法による特例措置等を全国で実施するための規定の整備だ。
「テロ対策」を柱にしていながらも、入管は肝心のテロリストの指紋情報を持っていない。出入国管理の円滑化が進むのは、個人データの蓄積が進んでからのことになりそうだ。
旅行者、大半はあきらめムード
法改定でもっとも効果を上げているのは、不法入国者の取り締まりだ。
指紋採取の開始初日、フィリピンと中国籍の女性2人が強制退去になった。いずれも一度強制退去処分を受けており、上陸拒否期間に入国を試みたものだった。
不法就労で韓国に2度強制送還された辛殊恩さん(28)=仮名=は、名前の漢字表記を変えることで新たな戸籍とパスポートを入手して、再入国をした。2度目の強制送還で韓国にいる辛さんは、送還の際に指紋を採取されているため、一定期間は日本への入国はできない。
新入国審査開始から1カ月後の昨年12月19日、入管はその間の上陸拒否者数が95人に上ったと発表した。
一般永住者も採取の対象となり、運用の見直しを求めている今回の新入国審査。効果はまだ、不法入国者の取り締まり以外に見えてきていない。
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