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2008年1月23日発行版
 
長期滞在外国人 在留審査で日本語能力を重視
 


関係省庁見解一致せず

 日本に長期滞在する外国人の入国・在留の際に、日本語能力を重視する。高村正彦外務大臣は15日、外務省と法務省を中心に検討中の計画を明らかにした。土台になるのは、複数の省庁関係者からなる「外国人労働者問題関係省庁連絡会議」で策定した「生活者としての外国人に関する総合的対応策」(外国人対応策)だ。外国人のための制度というが、担当部署ではすでに様々な問題が指摘されはじめている。(溝口恭平)


 「外国人対応策」には、「社会の一員として日本人と同様の公共サービスを享受し生活できるよう環境整備が必要」と書かれている。言葉の問題で公共サービスが受けられなかったり、子どもを就学させる方法を知らなかったりする外国人のためのサポート体制を作ることが第一の目的だ。
 対象は主に日系人だ。
 「日系人は先祖が日本人だという血縁的な理由で入国を許可されることが多い。ほかの外国人のように、すでに仕事が決まっていて、日本語もある程度勉強してから入ってくる人は少ない」
 ある法務省関係者は、日系人ならではの問題を指摘する。
 群馬県や静岡県にある日系人の集住地区では、地元住民とのトラブルが少なくないという。
 「夜遅くまで騒いでいる」「学校に通っていない子どもが昼間からうろうろしていて不気味だ」
 複雑な移民問題を抱えるフランスは06年6月、移民法を改正。長期滞在ビザの申請者に、フランス社会への同化を約束する誓約書への署名と、語学・社会制度・歴史を学ぶ講習会への出席を義務化した。
 外務省はフランスとは事情が違うとして、フランスのケースを参考にできないというが、前出の法務省関係者は「フランスの制度に着想を得たものだろう」という。
 「最終的には法整備を念頭に入れている」という外務省に対し、入管行政を取り仕切る法務省は慎重な立場だ。
 「外国人の生活スタイルは一様ではない。どのように日本語能力を測るかも、慎重な協議が必要だろう。結論(法整備)ありきで進める問題ではない」
 永住権を持つ日系人の場合、本国から親を引き取って世話をしているというケースが少なくない。親が地域社会と交流を持つことは稀で、日本語をまったく話せない人もいる。ほかにも特殊なケースはある。
 フランスでは、日系企業の駐在員らが「長期滞在するわけではない」という理由で改正移民法に反発。在仏日本大使館がフランス政府に善処を要望する事態になった。
 法務省は「外国人が日本への入国をためらってしまうような制度になってはいけない」と話す。
 日本語能力を測る方法、特殊なケースへの対応、外国人からの反発。様々な問題を抱えながら協議は進むことになりそうだ。

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