| 外国人登録制度廃止→外国人台帳制度導入
「管理の拡大・強化」懸念の声
外国人登録制度の廃止と、これに替わる外国人台帳制度の導入。25日、鳩山邦夫法相が明らかにした。法務、総務両省で検討を重ね、来年の通常国会に関連法案を提出する。現行の外国人登録制度で個人単位に管理されていた在日外国人情報は、世帯単位で管理されることになる。政府は「“管理”に重点を置いてきた制度を“サービス”重視に変える」としているが、管理の拡大、強化につながるとの懸念の声も聞かれる。(溝口恭平)
今回の決定は、現行の外国人登録制度を廃止して、在日外国人に住民サービスを提供しやすくするという内容を主な骨子としている。
各自治体が発行している外国人登録証を廃止し、中長期滞在の外国人に、顔写真や住所を載せた「在留カード」を入局管理局で発行する。在留カードには、年金・保険の加入有無や加入履歴などのデータも登録される。カードの情報は、住民基本台帳に似たシステムによって管理される。
従来は個人単位でデータが管理されていたが、新システムでは世帯単位の登録となる。
「行政の無駄を省き、より円滑なサービスを提供できるようになる」と、総務省は答えている。
特別永住者は「在留カード」の発行対象から外れ、代替案も未定だが、今回の決定によって、在日外国人の多くが、世帯単位でデータ化され、管理されることになる。
ところが、総務省に新システムのメリットを尋ねたところ「具体的な効果はよくわからない」という回答が返ってきた。
法務省は「今まで手書きだったデータが、在留カード方式により電算化され、業務上の混乱が少なくなる」としているが、電算化はほぼすべての自治体で済んでいる。年金記入漏れ問題の例もあり、紙の台帳をデータ化する際にミスが生じる可能性も否定できない。
ある法務省関係者によれば、在留カードの考えは、05年6月に自民党政務調査会が打ち出した提言から生まれたという。
当時の資料には「IC在留カード(仮)」と表記されていて、カードの取得・携帯や就労・修学先からの情報提供を義務化すると明記している。
総務省、法務省ともに「具体的な内容は検討中」としているが、今回の決定と類似する点は多く、自民党政務調査会の提言を土台にしているのは間違いなさそうだ。 現在日本に90日以上滞在する外国人には、入国後、各市町村に「外国人登録原票」を届け出る義務がある。原票は、外国人登録証の基礎データになるほか、外国人の住民サービス利用状況を把握するときなどに、行政が参考にするものだ。
在日外国人の情報を各市町村が管理することについては、かねてから問題が指摘されてきた。
市町村の管理する外国人登録
入管で一括管理に
現在日本に90日以上滞在する外国人には、入国後、各市町村に「外国人登録原票」を届け出る義務がある。原票は、外国人登録証の基礎データになるほか、外国人の住民サービス利用状況を把握するときなどに、行政が参考にするものだ。
在日外国人の情報を各市町村が管理することについては、かねてから問題が指摘されてきた。
現行の制度では、外国人に転居を届け出る義務はない。外国人がどこに住んでいるか、入管は、ビザ更新の際などに把握する以外に手はなかった。新システムが転居の届け出を義務付けるかは未定だが、自民党政務調査会の提言では「義務付ける」となっている。 |