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政治
2008年1月16日発行版
 
シャットアウト 政権交代−2−
 
「アマチュアレベル」 盧武鉉政治にノー

 親北派に対する国民の審判は厳しかった。
 ソウルの大学に通う金会進さん(24)は李明博候補に投票した。彼は、盧武鉉政権の政治を“アマチュアレベル”と評価していた。
 「昨年10月の第2次南北首脳会談には全く関心はありませんでした。どうせ金正日の勝手な振る舞いで終わるのだからと思い見ていました」
 盧政権の外交政策は、北朝鮮に主導権を握られたままだった。
 それ以外の政策はほとんどなし崩しとなった。「平準化」を目指すとした教育政策は著しく後退し、不動産価格の安定のためとして30以上出された対策も、価格の上昇を止められなかった。
 失敗続きの政策は、政府与党内部の混乱とあいまって、親北派に対する国民の心象を著しく傷つけた。
 盧武鉉政権下、与党だったウリ党は、党存続派と分裂派に割れ、離合集散を繰り返した。
 分裂派と目された金ハンギルのグループは、離党後に民主党に合流したが、1カ月もしないうちに大統合民主新党の創党メンバーに加わった。ウリ党解体の過程で、大統領の盧武鉉も党籍を離れた。
 離合集散の結果、8月に誕生した「大統合民主新党」は、元ウリ党系の人物が九九%再結集しただけの“にわか政党”だった。
 政権内のスキャンダルも、李明博を利することになった。
 2007年韓国の10大ニュースに選ばれた申貞娥・元准教授の学歴詐称事件で、高卒を米国大学卒と詐称した申元准教授を、東国大の准教授にするのに便宜を図ったのが卞良均・青瓦台政策室長だった。卞室長は盧大統領の側近で、「青瓦台のナンバー2」と呼ばれた。卞室長をはじめ、政権の中枢を担っていた386世代の秘書官たちの不正はその後も白日の下にさらされた。
 大統領の周囲で明らかになった腐敗は、「改革と道徳性」を訴えた盧政権にとって、大きなダメージになった。それだけではない。韓国国民は、対立候補である李明博の不正疑惑にせまった民主新党議員らと親北派に愛想を尽かした。
 だが、大統領選の結果を見れば、必ずしもハンナラ党の大勝とは言い切れないものがある。
 李明博候補の得票率は48.7%。2002年の盧武鉉候補の得票率48.9%とほぼ同じだ。投票率が前回の70%から今回60%に落ちたということを考えると、おもしろい結果が見えてくる。
 李明博は有権者の60%から約半分(48.7%)の支持を受けた。全有権者の30%の票を得たことになる。前回の選挙に同じ投票率を当てはめれば、盧武鉉は約35%の支持を得たことになり、李明博を上回る。李明博への支持は、盧武鉉よりも少なかったと見ることもできる。
 今回の大統領選挙で李明博に投票した人のなかには「ほかに適当な候補がいなかったから」という人が少なくない。
 他候補を攻撃し、有権者に“消去法的投票”をさせるのは、親北派がとってきた戦術だ。
 急進的な親北朝鮮政党といわれる民主労働党の支持者には、2002年の大統領選で、対北強硬派政権の誕生を阻止するために、親北派候補でもっとも当選の可能性が高い盧候補に投票したという人が少なからずいた。2006年5月の地方選挙直前、金剛山で開かれた南北労働者の共同行事で、北朝鮮の役員が参加者(ほとんどが民主労働党員)にウリ党系の議員に投票するように呼びかけたこともあった。
 李明博陣営最大の目標は「過半数得票」だった。それに失敗したことは決して看過できるものではない。
 たった2カ月間の選挙運動で15.1%の票を得た無所属の李会昌候補の躍進も予想外のことだった。
 「低姿勢で国民に仕える」
 選挙結果が確定した昨年12月19日夜、李明博氏は国民にメッセージを送った。大勝だったとは言い切れないことをわかっての発言だったのだろうか。
(ソウル・李民晧)

 

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