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預金量1138億 中央商銀として出発
在日韓国系の中堅信組、横浜商銀信用組合(本店・横浜市)と同じ韓国系信組の北陸商銀信用組合(本店・福井市)が12月25日、対等合併した。新組合は預金量1138億円の中央商銀信用組合(本店・横浜市)としてスタートした。
衣替えした本店前では在日韓国民団、在日韓国商工会議所の代表、在日韓国人信用組合協会傘下の全組合の理事長らが勢ぞろいしテープにはさみを入れた。
中央商銀信組は、関東・東海・北陸7県にまたがる広域信組だ。金融機関の競争が激化するなか、民族系信組の生き残りをかけた合併だった。横浜商銀は、87億円の累積欠損金を7割減資で解消した。
両商銀は合併を7月に予定していたが、5カ月延びた。関東財務局は12月19日、両組合の合併を認可し、横浜商銀は21日、欠損金処理を完了した。中央商銀の経営体制は、理事長に洪采植(横浜)、副理事長に姜栄文(北陸)の両氏が就いた。常勤理事4人、非常勤36人など役員48人。職員総数145人。
預金量1138億円は、合併当日現在。貸出金は823億円。出資金は31億円。
横浜、北陸両信組合併は、規模拡大による経営基盤強化というメリット以上に、7割減資後の横浜商銀が存続組合であることで注目されてきた。
両商銀の合併合意は06年7月。以来、合併作業を進めてきた。
この日の合併実行は、横浜商銀の欠損金処理と新しく出発する中央商銀信組の自己資本組成にメドがついたため。全国信用協同組合連合会(全信組連)からの協調体制も得られたことからだ。
中央商銀の営業店舗は、横浜、川崎、横須賀、平塚、大和、静岡、沼津、水戸、千葉、船橋、福井、敦賀、富山、金沢の各店舗。
横浜商銀は無配が5―6年続いた。「打開を」という組合員の声が、欠損早期処理と合併を急がせたといえる。しかしパチンコ店、貸金業が法改正で厳しいなか、多いところで30%に上る遊技業関連先(不動産を含む)への貸出しのある民族金融機関は、当面厳しい経営を迫られそうだ。
中央商銀信組の誕生は、ぺイオフ解禁後、韓信協傘下で3例目となる合併。近畿産業信用組合を含めて在日韓国系信組は8組合体制となった。全国信組数は166組合。(社会部・金総宰)
資本助成に各方面の協力
全信組連も検討
大幅減資で、巨額の欠損一括処理を行った横浜商銀に、信組の上部組織である全信組連は資本支援を検討しているもようだ。
横浜商銀の欠損償却資金は90億円に上った。
欠損を完全処理した残余出資金23億円と北陸商銀の出資金8億5000万円の合計31億5000万円が、中央商銀の出資金原資だ。
「全額放棄してでも組合は存続させる」―背水の陣で臨んだ横浜商銀理事らの姿勢に、全信組連は優先出資を検討中という。
中央商銀信組の出資金が上積みされると、自己資本比率は3月の年度末に8%台になる見込み。実現すれば、韓国系信組に対する全信組連からの資本支援は、あすか信組に対する劣後ローンについで2番目。
足踏みしたが、金融機関の結束と、金融当局の後押しを得て新組合発足にこぎつけた。
地域経済発展に貢献を期待する
金融当局が談話
横浜商銀・北陸商銀両信組の合併について、金融庁監督局は「両信用組合の将来を見据えての経営判断を高く評価する。合併により、経営資源の有効活用や効率化による一層の収益力等を通じて経営基盤を強化してもらいたい」とコメントした。
関東財務局は「合併は法令に基づいて認可された。利用者利便の向上や地域における円滑な資金供給によって、地域経済の発展に貢献することを期待したい」との財務局長談話を出した。
全国信用協同組合連合会は「新生『中央商銀信用組合』が、関東・東海・北陸七県を営業エリアとして、合併の効果を十分に発揮され、地域社会のさらなる発展に向けた取り組みを進められることを期待している」とのコメントを発表した。 |