| 賢母は嫌い?女性活動家が反発
外国メディア「信じられない」
韓国紙幣10万ウォン札と5万ウォン札に、新に歴史上の人物が登場する。金九と申師任堂で、韓国銀行はこの新紙幣を2009年上半期に導入する。
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エリザベス女王ら、女性を登場させた各国の紙幣 |
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申師任堂は、韓国紙幣に描かれる最初の女性となる。選ばれた理由としては、男女平等意識の向上、女性の社会参加への貢献、文化重視という時代の反映、教育・家庭の重要さを喚起したことなどが理由として挙げられた。だが、一部の女性団体はこれに怒りが収まらない。
「文化連帯イフ」は記者会見を開き、「高額紙幣に登場する人物の選定は、憲法の男女平等原則に反する。金九は『男性=国家』、申師任堂は『女性=家庭』という伝統的な男女の役割を踏襲したものであり、受け入れられない」と批判した。
それとともに国家人権委員会に回付されなければならない問題とまで主張した。
「韓国女性団体協議会」も声明を出し、申師任堂選定の見直しを要求した。
ある女性運動家はインターネット新聞のコラムでこう皮肉った。「いっそのことチャングムにすれば5万ウォン紙幤は大いに歓迎されるだろうし、韓流人気もあいまって外国でも喜ばれるだろう」
申師任堂よりもチャングムの方がまだいいという主張に、外国メディアは納得できない様子だ。
ロイター通信は、申師任堂を「賢母」と表現。「息子を名望を集める人物に育てあげた。韓国史上もっとも立派な母」と評価した。韓国の理想的な母親像が紙幤に描かれると強調した。
米国のニューヨークポスト紙は、コラム「信じられない真実」に、韓国5万ウォン紙幣の人物選定を取り上げ、初めて女性が選ばれたのに、喜ぶべき女性団体が反発する奇妙なことが起きていると伝えた。
「韓国の女性団体は申師任堂を『家を守る女性』という固定観念の象徴として扱っている」
海外の報じ方に納得できなくもない。申師任堂と聞いて「夫への服従」を思い浮かべる人は韓国でもさほど多くない。女性団体の怒りには疑問が残る。
朝鮮時代ならいざ知らず、21世紀に生きる夫婦であれば、「夫の言葉には従わなければならない」と思う妻はいないといっていい。逆に考えれば、夫に尽くす典型的な「賢母」は、現代韓国が切望する“理想の母”なのかもしれない。
子供を温かく包みこむ母親への懐古もあるのだろうか。
地下鉄やバス、飲食店や公園といった公共の場で、10歳に満たない子供が騒ぐ。周囲の大人が「やめなさい」と注意しても、子供は言うことを聞かない。そうこうするうち、母親が登場し、「おせっかいなまねをしてくれるな」と、子どもを庇い、大人たちに怒る。
昔は「申し訳ありません」の一言でことは済んだ。母親はその後で、「人様に迷惑をかけてはいけませんよ」と我が子を諭したものだ。
人間関係でギスギスしがちな現代社会にあって、温かい笑顔ですべてを包容してくれる母親。申師任堂に、そんな女性像を重ねたくなる人は、少なくないのだ。
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