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2007年11月7日発行版
 
なにわの空高く 5万人の見物客を魅了   響きわたる「ワッソ」
 

SHITEN NOJI WASSO 
存続の危機乗り越え復活

 1400年の韓日友好の歴史を再現する祭り「四天王寺ワッソ」が4日、大阪・なにわの宮跡公園で行われた。「ワッソ」とは韓国語で「来た」という意味だ。祭りのハイライトは、朝鮮三国時代から朝鮮王朝時代に至るまで日本を訪れた使節団を再現した行列だ。今回は、百済時代の首都であった韓国・公州市から、伝統芸能プンムルノリのチームがパレードに初参加し興を盛り上げた。一度は存続が危ぶまれたワッソ。市民の強い声援と主催者の頑張りで危機を乗り越えた。
(文化部・溝口恭平)

 「ワッソ」の掛け声とともに、当時の衣装と音楽を再現した行列が公園内を行進する。主役の聖徳太子役には近畿日本鉄道の辻井昭雄相談役が扮した。祭りが中断する前と変わらず、メインイベントの再現行列は、詰め掛けた5万人以上の見物客を魅了した。
 90年に始まったワッソは、韓国系の金融機関「関西興銀」が資金・運営の中心を担っていた。ところが2000年、関西興銀が破綻し、ワッソは一時中断。存続の危機にさらされた。
 03年以降、祭りの存続を求める市民の声に応えようと、NPO法人「大阪ワッソ文化交流協会」が中心となり、祭りは再開を果たした。
 同協会の多田光俊事務局長は、「大阪という土地柄、朝鮮半島との歴史的つながりは深い。韓日友好とともに、青少年にとってもいい学習の機会になる」と、再開を目指した理由を述べた。
 飛鳥時代の遺跡の発掘などで知られる京都橘大学の猪熊兼勝教授の監修で、当時の衣装や音楽を忠実に再現。地元の学生に加え、白頭学院の生徒らも隊列を組んだ。
 中断前より規模は縮小された。それでも、管理・運営には、年間約8000万円も必要だ。大半は企業からの協賛金でまかなわれている。
 多田事務局長は「NPOの会費や、寄付金など、少数の大企業に頼らない運営が目標」という。地元住民への広報や、企業からの協賛金の最低額を引き下げるなど、努力は続く。
 90年代のワッソは、聖徳太子が建立した四天王寺で行われていた。使節の再現行列は周辺の公道も使って行われ、当時は10万人が集まる盛大なものだった。
 文化交流協会の中川路誠広報部長は「NPOは宗教的な活動が禁じられているため、四天王寺を使うことができない」と説明する。また、現在の会場付近の公道で、新たに使用許可を得るのは簡単ではない。
 ワッソは今、大阪府民・市民の祭りに変貌しつつある。中川路広報部長は言う。
 「90年代のワッソは、“在日の祭り”というイメージがあった。近隣住民に地道に呼びかけ、足を運んでもらいたい」
 行列は、一般の参加も受け付けている。今年は学生などを中心に、1000人以上が参加した。
 第1回目のワッソから店を出している建国幼・小・中・高等学校PTA連合会の任教恵会長は「建国も在日韓国人・韓国人・日本国籍所有者が集まって学んでいる。ワッソも同じように、国籍に関係なく市民みんなで楽しめる祭りになればいい」と語った。

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