歪曲を知ってか知らずか 映画を絶賛 金大中
趙甲濟 深層取材
国防部は、事実を歪曲した映画製作会社に抗議し、国民に「そのような事実はなかった」と説明すべきだった。軍の将校たちには、光州事態に関する特別教育を施す義務もある。
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| 「事実に基づき映画化した」と字幕を流したが・・・ |
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たしかに、空挺部隊の鎮圧が、「光州事態」と呼ばれる事件の一因となったのは否めない。だが、歪曲された事実を拡大し、「同族を無差別に射ち殺した殺人集団」として空挺部隊を描くことは許されるのか。
映画は上映前、「フィクションです」と断るべきだった。「事実に基づき映画化した」と字幕を流したのは、二重の歪曲だ。
国防長官は映画を見たという大統領に、「この映画の一斉射撃の場面は事実ではない」と説明しなければならなかった。
盧武鉉大統領は9月1日、ソウル市内の映画館でこの映画を見た。劇場関係者によると、大統領は目を赤く腫らし、作品の完成度を高く評価したという。
金大中前大統領もこの映画を見た。インターネットニュースの「オー・マイ・ニュース」は、金前大統領が映画を製作した「企画時代」の柳寅澤代表と、次のような会話を交わしたと伝えた。
「若い人がたくさん見てくれたらいいですね。観客動員数はどれくらいですか」(金大中)
「400万人を少し超えたくらいです」(柳寅澤)
「あとどれほど入ると予想されますか」(金大中)
「700から800万人位だと予想しています」(柳寅澤)
「もう少し頑張って1000万人になればいいですね」(金大中)
ハンナラ党の朴槿恵前代表は光州でこの映画を見た。映画を見終えた朴前代表は「心が痛んだ。重い気持ちで見た」と感想を述べた。
「27年前、光州市民が経験した痛みが伝わってきた」
朴前代表は、沈んだ声で会場を後にした。
映画はドキュメンタリーではない。盧武鉉も金大中も朴槿恵も、映画が事実だという前提で、感情的な反応を見せた。「事実に基づき映画化した」という映画製作者の宣伝を、まともに受けたことになる。
映画は空挺部隊の“蛮行”を際立たせることに力を注いだ。空挺部隊以外に投入された部隊、つまり31師団や警察は、埒外に置かれた。
光州事態は、特攻作戦を専門にする部隊をデモ鎮圧に、それも鎮圧装備なしで投入したことから始まった。
空挺部隊の投入は、政治的決定だった。全斗煥将軍グループの新軍部は、政権を取るために戒厳令を全国に拡大した。国会を封鎖し、政治家を連行。学校もすべて休校させた、いわゆる5・17措置の一環として、空挺部隊は光州に降りたった。
最高裁判所は1996年、全斗煥グループのこの措置を内乱行為と規定した。光州事態鎮圧も内乱行為になった。
映画はこのような背景に触れず、空挺部隊の強硬鎮圧だけを描いた。光州事態に対するすべての責任を空挺部隊だけに負わせる映画になったことで、国民の“反韓国軍感情”を刺激する作品が仕上がった。
5・18裁判の時、裁判所は空挺部隊の指揮官に法的責任を問わなかった。光州に派遣された軍人たちも起訴されなかった。軍人として上官の命令を遂行しただけであり、処罰することはできないという理由だった。
検察が「処罰不可」と決めた空挺部隊を、この映画は不気味な政治的意図を秘めて処罰しようとしている。
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