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韓国の大統領選レースは、各候補が立候補届を出し終え、いよいよ終盤に突入した。10年ぶりに保守勢力が政権を奪回するかが焦点となっているが、選挙戦は最後までもつれる可能性を見せている。支持率トップを走るハンナラ党の李明博候補がこのまま逃げ切るのか。02年、盧武鉉大統領が土壇場で「大進撃」を見せたように、今回もまた旧与党系候補・鄭東泳氏が逆転勝利をつかむ可能性もまだある。今回はさらにダーク・ホースとして李会昌氏が突如、名乗りを挙げたことで、李明博候補絶対有利の展望にかげりをもたらしている。(政治部・崔世一)
10年ぶり政権奪回に「赤信号」
李明博の曖昧な対北観 李会昌待望論
選挙レースは、支持率で大きくリードするハンナラ党・李明博候補を、元ハンナラ党総裁・李会昌候補と大統合民主新党・鄭東泳候補が追う展開となっている。
10年ぶりの政権奪回をめざす保守勢力は、ハンナラ党公認候補の李明博氏と、過去2回の大統領選に敗れて政界を引退しながら、「飛び入り出馬」した李会昌氏とに分裂したままだ。
財界出身の李明博氏が民生向上など経済再建を目玉に据えているのに対し、李会昌氏は対北朝鮮融和政策の全面的見直しを掲げ、李候補の対北政策の曖昧さを追及し、批判を強めている。
ハンナラ党は穏やかでない。「同志の背中に匕首を突きたてた裏切り者」と、李会昌氏への批判にボルテージは上がる一方だ。だが、「分裂を招いたのは李明博自身だ」と指摘する保守陣営の声も少なくない。
李会昌氏は出馬に際し、李明博氏を「信じるに足りない」と酷評した。李明博候補に向けられた“不正”疑惑を指しているのは明らかだった。
対北政策の曖昧さと、不正疑惑に保守勢力支持者の中で李会昌待望論があったのは事実だ。李会昌氏はそうした支持者たちの動向を見据えて出馬を決めたと言われる。
それでも、李明博候補は支持率38%で選挙レースのトップを走り続けている。世論は、保守主義的政策というより、現実主義的政策面において李明博氏に期待を寄せているのはまちがいない。
延世大学の金宇祥教授は李明博候補のアドバイザーだ。「国民が最も望んでいるのは経済再建だ。その面で最も現実的にアプローチしているのは李明博だ」と語るが、必ずしも手前味噌な見方ではないだろう。
経済力の低下が著しい現状で、CEO(最高経営責任者)として成功した李明博氏の経営手腕は、対北政策での問題点が指摘されたり、不正疑惑が取り沙汰されたりしているにもかかわらず、依然、高く評価されている。
金宇祥教授は「今の韓国に必要なのは、CEO大統領なのだ」という。保守陣営が、金教授の言葉の意味を、どこまで深く理解できるのか。対北政策の問題にとらわれたり、不正疑惑問題で動揺しつづけたりするなら、李会昌候補どころか、親北候補といわれる鄭東泳候補にも足をすくわれかねない。
(=特集欄に関連記事)
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