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2007年11月21日発行版
 
東京測地系→世界測地系 マンション不倒神話
 

新都市で株の銘柄同様取り引き

 韓国でマンション価格に関する話題ほど持続しているものはない。現在の政権が始まった2003年から2007年11月までに、100%以上値上がりした地域は、ソウルの江南地区のみならず、首都圏に広範囲に分布している。この値上がり率は平均値であり、2―3倍値上がりしたマンションも少なくない。


大卒者年収の26―50年分

 韓国のマンション価格は、ソウルの漢江の南の地域である江南地区の100平方メートルを基準として10億ウォン(約1億2000万円)を上回るものが少なくない。実際には、150平方メートル程度のマンションが好まれ、価格は20億ウォン前後が多い。この価格は、韓国統計庁の発表した2006年度大卒者の平均年収3800万ウォン(約475万円)の26年分から50年分の所得に相当する。自分が住むマンション価格が年間2―3万円ずつ値上がりし、その評価利益が年金給与所得の4―5倍に達する人と、そうではない人の格差は大きい。
 これに対して、韓国政府が手をこまねいていたわけではない。2003年3月から2007年1月の間に合計12回の対策を打ち出し、譲渡利益に対する税率と保有税の引き上げなどの対策が講じられてきた。特に03年3月には、紆余曲折の末、行政都市特別法が制定され、首都機能の多くの部分を「大田」近くの忠清道に移転することとし、建設が進行している。しかし、特定地域の不動産は、急騰し続けた。大統領府は、このような地域のマンション価格は、バブルであるのでいずれ下落する、という説明に総力を挙げている。
 ソウルの漢江の北の地域では、江南地区の3分の1程度の価格が形成されている。一戸建て住宅の価格は比較的に安定しており、手ごろな価格で購入できる状態が続いている。


韓国のマンションの特性

 韓国のマンション事情を理解するためには、韓国のマンションの特性を理解する必要がある。
 韓国のマンションは、新都市と呼ばれる100万坪前後の大規模な宅地開発によって建てられており、そのような宅地には、マンションだけでなく、学校・病院・ショッピング施設が建てられ、数千戸単位で共同の管理事務所があり、各棟ごとに警備室がある。マンションにはインターネット・衛星放送などの設備が充実している。電車や道路網など交通網も整備され、電線はすべて地中化されて、木も多く植えられている。このような地域のマンションには、社会的に成功した人が集まることにもなり、周辺の学校のレベルは高く、有名塾なども密集しているため、教育熱心な韓国人が選好する地域となっている。価格の急騰するマンションはこうした地域にあるものに限定されており、都市部に孤立するマンションの価格は、一戸建て住宅の価格と同様、低迷している。
 このような韓国のマンションは、地域別面積別に、その間取りなどの仕様が統一されているため、株の銘柄のように取引される。価格が急騰し続けているため、投資価値が高いと信じられている。さらに、交通などの環境は、遠くなると価値が低下するため、地域を広げて作り出すことには限界があり、時間もかかる。この韓国のマンションの特性を無視して対策を講じても、その効果は期待できない。従って、その根本的な解決は、首都機能の移転に期待するしかなさそうである。
(早稲田大学教授 李洪茂)

 8月末の韓国建設交通部「7月のマンションシール取引価資料」によると、上半期に申告された全国のマンション取引数は3万3702件で、4月の3万6053件に次ぐ水準となった。7月の首都圏取引きは1万6572件、江南3区では645件。いずれも昨年12月以降最多の取引量となった。

 



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