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2007年11月28日発行版
 
CINEMA VIEW 映画  約束(韓国)
 
 
首領様が逝き 生きかえった祖父

 2001年、ピョンヤン。朝鮮労働党が誕生した日に生まれたキム・ソノは国立芸術院のホルン奏者。
 彼には解放戦争勝利記念館でガイドをする恋人、ヨナがいる。
 ソノの一家には、大きな秘密があった。
 祖国解放戦争で名誉の戦死をとげたはずの祖父が、実は生存していて、“偉大なる首領様”が逝き、しばらくすると連絡を取ってきたのだ。
 やがて、そのことが保衛部にばれ、一家揃って“南”に脱出しなければならなくなった。
 別れの夜、ヨナは「迎えの人を送ってください」とキムに訴える。
 一家は苦労してソウルに着くが、祖父はすでに死んでいて、金持ちの親戚は冷淡だった。
 ソノはヨナを呼び寄せるために、アルバイトをして必死に貯めた金を詐欺師にだまし取られる。
 詐欺師を探し出したものの、逆にひどい目にあわされたソノを介抱してくれたのはチキン屋で働く女性キョンジュ。ソノは、チキン屋にとどまり、再び金を作るため身を粉にして働いた。
 そんな時、妊娠中の姉から「ヨナは嫁にいった」と聞き、衝撃を受けたソノ。酒をあおり、バイクで立ち入り禁止区域に侵入する。拘束されたソノを迎えにきたのはキョンジュだった。
 それから2年、ソノはキョンジュと結婚し、両親、姉夫婦と一家六人で「北の味」を売り物にピョンヤン冷麺の店を繁盛させている。そんな時、ヨナが脱北し、韓国に来たという知らせが入る。
 定着支援施設を訪れたソノは、やつれたヨナにあうが……。
 ソノ役は「リベラ・メ」の放火犯を好演したチャ・スンウォン。ヨナ役のチョ・イジンは出演第二作の本作でディレクターズ・アワード新人演技賞を受賞した。また、キョンジュ役のシム・ヘジンは数多の演技賞を得ている演技派である。
 一片の誤報からヒビが入った「約束」をテーマに南北分断の悲劇を描いた秀作。
 (映画ジャーナリスト・長田いくお)

 新宿ガーデンシネマで11月23日封切り。以降全国展開。

 

 

 

 
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