| まるで支援の百貨店
南北の首脳が署名した「南北関係発展と平和繁栄のための宣言」は、平和定着と経済協力を全面に打ち出している。韓国政府は「実現可能な合意を目指す」との方針で臨み、合意文書に具体的な項目を列記し、一部には実施時期まで明示した。だが、思惑通りに進むのだろうか。すでに多くの専門家は疑問を呈している。(崔世一)
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金大中を迎えたときの熱烈ぶりは見られなかった
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盧武鉉は訪朝前、「次期政権に負担を与える合意はしない」と明言していた。合意内容はしかし、次期政権に大きな負担となると言わざるを得ない。
経済協力だけみても、海州地域への経済特区建設、開城工業団地の第2期開発着手など、具体的で大規模な内容がいくつも盛り込まれている。いずれも莫大な資金と時間を要する大型プロジェクトだ。
計画の細部を詰めるため、これまで次官級だった「南北経済協力推進委員会」を、副総理級の「南北経済共同委員会」に格上げすることでも合意した。
「支援の百貨店という感すらある。北朝鮮の主張が多く反映されており、韓国にどのようなメリットがあるのか」
南成旭高麗大北朝鮮学科教授は、共同宣言を批判する。
「総論だけ合意した場合、次期政権で紙くずとなる可能性があることから、細かく具体的に踏み込み、次期政権が履行を拒否しにくくする狙いがあった」
盧武鉉はこうした批判を意識したのか、4日の帰国報告会で「(次期政権に)負担を与えるわけでない。政権の土台をつくっただけ」と釈明した。
韓国では来年2月、次期政権が誕生する。有力候補の李明博の所属するハンナラ党は「実行性のある措置がない」と、批判する声明を発表し、今回の宣言に否定的な見解を示している。もし、親北政権が誕生したとしても、国民のコンセンサスを得るのは厳しそうだ。協力事業の総額は数兆円に上るとの見方もある。経済協力拡大に伴う経費の大半は「統一費用」という名目で増税、赤字国債発行などを通じて結局国民が負担することになるからだ。
南北は、7・4南北共同宣言(1972年)を初めて合意して以来、朝鮮半島非核化宣言(1991年)、6・15共同宣言(2000年)などを発表したが、その時々の国際情勢にもまれて結局は有名無実化した。
盧武鉉政権は対北融和政策を進めてきただけに、何を言われようと任期内に経済協力事業の初期履行に着手するだろうが、今回もまた片思いとなる公算が大きい。
経済協力費用 財政経済部が作成した「中長期の南北経済協力推進に向けた方策」では、経済協力費用を60兆ウォン(約7兆5900億円)程度と予想。財源の充当策として増税13兆6640億ウォン、国債発行16兆4758億ウォンなどをそれぞれ提示している
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