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2007年8月29日発行版
 
映画 CINEMA VIEW   サイボーグでも大丈夫(韓国)
 
 

 『復讐者に哀れみを』『オールド・ボーイ』『親切なクムジャさん』の復讐3部作で知られたパク・チャヌク監督の最新作。

この作品でスクリーンデビューを果たした人気歌手ピは、百想芸術大賞新人男優賞を受賞した
 
   

 本作は、前3作とはうって変わったラブ・ストーリー、それも「アンチソーシャル」と銘打った異色作。
 パク監督が夢に見た「サイボーグ少女」から始まった、不思議な世界が展開する。
 卒倒したヨングン(イム・スジョン)が入院したのは突飛な創造と空想に満ちた新世界精神クリニック。
 この精神病院の面々が傑作である。大食女、作話女、謝り男……。
 自分をサイボーグだと信じ込むヨングン。かわいがってくれた祖母が療養所に送られてから、頭のネジがちょっと緩んでしまったらしい。
 仕事が忙しい母親は「私はネズミ」といっていた祖母と、娘が同じ病気だとは認めたくない。
 ヨングンは、自分はサイボーグだから食事はできないと、食事代わりに電池を舐め、10本指の拳銃を乱射し、祖母をさらったホワイトマン(病院の従業員)を皆殺しにしようとする。
 彼女に関心を待ったイルスン(チョン・ジフン=RAIN ピ)は、人のものなら、その人の特徴までも盗むことができる。
 そんなイルスンにヨングンは自分から「殺人のできない同情心」「残酷になれない親切心」「鼻から注入される栄養剤」を盗んで欲しいと頼む。
 イルスンは能力をフル活動させ、同室の患者から「睡眠飛行靴」や「ヨーデル歌唱」を盗み、ヨングンをアルプスに連れて行き、自由を体験させた。
 でも、どうして彼女はサイボーグなのか? イルスンはヨングンとともにその理由を解明しようとするのだが……。

 9月15日より新宿武蔵野館ほかで上映。全国順次ロードショー。www.cyborg‐movie.jp
(映画ジャーナリスト・長田いくお)

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