| 北になびく韓国保守勢力 瓦解する理念と価値観
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「失われた10年、ハンナラ党が取り戻します」というが、ハンナラ党こそ自己喪失?新政策発表後に開かれた最高委員会議に参加した委員たちの表情は硬い。(9日、ハンナラ党)=写真・聯合ニュース
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太陽政策を批判してきた韓国の第一党・ハンナラ党は、4日、北朝鮮との融和政策を発表した。豹変といえるもので、方針大転換の背景には12月に迫る大統領選と、党として押しとどめることのできない南北の“融和関係”がある。盧武鉉政権による一連の南北間交渉ははかどっており、若年層はほぼ、南北交流を支持している。加えて米国も米朝国交正常化を準備するなど、対北朝鮮政策を大転換している。北朝鮮に対して強攻策を主張してきたハンナラ党にとっては不利な条件が出そろった格好だ。ハンナラ党は新政策と大統領選との関連を否定しているが、新方針は「変節」と見られており、党内外の保守派は強く反発している。ハンナラ党の「変節」は韓国内に止まらないだろう。6カ国協議で最も原則的な立場を守る日本と、韓国内の対北朝鮮融和政策に疑問を覚える在日韓国社会にも影響を与えるのは必至だ。
「ハンナラ党が北朝鮮との融和政策を打ち出したことにより、日本は新たな危機に直面することになる」
康仁コ元統一部長官は、日本も対北政策の変更を迫られるかもしれないと指摘する。「北朝鮮に対して強硬策を主張するのは日本だけになる可能性がある。日本がこれまでどおりの姿勢を貫けば、国際的な孤立は避けられない」
早稲田大学の重村智計教授は違った見方をしている。
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ハンナラ党対北政策「韓半島平和ビジョン」主要内容
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「(北朝鮮問題で)結局カネを出すのは日本。6カ国協議で日本の立場が弱くなったり、孤立したりすることはない。むしろ韓国は、日本の信用を失った」
重村教授は楽観的だが、ハンナラ党の新方針には冷ややかだ。
10年余り続いている韓国の太陽政策。金大中―盧武鉉政権に対して日本政府は苛立ちを隠しきれずにきた。拉致問題を一刻も早く解決したい日本政府にとって、韓国の親北政策は障害となっている。政府だけでなく野党第一党であったハンナラ党の政策転換は、日韓関係にこれまで以上のきしみを生むことになるだろう。日本国民の多くは、民団、総連を同一視しているように、韓国と北朝鮮に対しても区別する目をなくすだろう。韓国は日本にとって北朝鮮同様、安全保障上の脅威になるということだ。
「ハンナラ党は日本という味方を失った」
重村教授の見方は辛辣だ。
ハンナラ党の有力大統領候補である李明博、朴槿惠氏の両陣営は、共に新対北政策を歓迎している。
李候補側は「適切な対北政策」だとし、積極的にこれを支持する姿勢を見せている。朴候補側も「党の新政策と朴候補のこれまでの主張は矛盾しない」と、支持する旨を明らかにした。
両陣営が歓迎の姿勢を示したのは、いわゆる「中道層」を意識してのものと見られる。
ハンナラ党は、過去2回の大統領選挙での敗北を、保守的すぎる姿勢にあったと分析している。南北交流を支持する20〜40代の層を無視するわけにはいかないのだ。
だが、伝統的な保守勢力は、ハンナラ党の新対北政策を、2002年の再現になると警告する。
当時ハンナラ党の李会昌候補は、米軍による女子中学生轢死事件に抗議する反米グループに近づき、激励した。この行動で李候補は、保守勢力の20万票以上を失ったといわれている。
ハンナラ党は対北政策を党論として定めようとしたが、党内の反対もあり、時期を九月の議員総会に延ばした。8月まで公聴会と討論会を行い修正するといったが、今回の政策は「事実上の党論」(羅卿?報道官)であり、変わる可能性は低い。
事は重大だ。韓国「第一党」の突然の変節は、単に一つの政党の対北政策が変更されたという話では済まない。ハンナラ党を支持してきた国民への背信であると同時に、韓国の対北対決勢力の全滅を意味するからだ。もっと言ったほうがいいかもしれない。韓国で金正日政権と対決する政治勢力は全滅したのだと。
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