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2007年5月30日発行版
 
特殊部隊 核施設を破棄  米国の不信
 

米情報機関極秘報告書 北朝鮮攻撃のシミュレーション 

 米国が北朝鮮への武力行使を真剣に考えていたことを裏付ける具体的な資料が現れた。最近、統一日報が入手したある米情報機関の報告書で、表にはCONFIDENTIAL(極秘)のスタンプが押されている。内容は衝撃的だ。北朝鮮の核施設を、米国の特殊部隊が破壊するというシミュレーションが行われている。米国は2003年に始まった6カ国協議を通じ、北朝鮮には対話路線を取ってきたが、一方で特殊部隊による作戦を練っていたことになり、米国の北朝鮮に対する不信の深さを窺わせている。(秋一紅)

朝鮮半島の偶発的状況に備えて行われる韓米合同軍事訓練「乙支フォーカスレンズ」
 
   

合言葉は「メイフラワーが咲いた」

 極秘レポートは、北朝鮮が90年代半ばから本格的な核開発を進めていたことへの対策に端を発している。米国がこれ以上看過できないと見なすようになったのは、94年の米朝枠組み合意が反故にされてからのことだとはっきり指摘している。
 米朝枠組み合意は、北朝鮮が核を凍結する代わり、米国が軽水炉建設と重油提供を約束していた。北朝鮮が合意を反故にしていることを米国が知ったのは、2002年10月だった。
 報告書によると、2003年のイラク戦争開戦以降、金正日は、最低5つの核弾頭の製造にとりかかった。核兵器製造に欠かせないウラン濃縮施設は、地下に作られた。
 米国は地下施設を、「メイフラワー」と名づけた。メイフラワーの正確な位置は、米国の知るところとなっていた。地下施設の稼働と同時に、米国の特殊部隊は行動を起こす。
 合言葉は「メイフラワーが咲いた」。
 特殊部隊は東海岸の人気のないところまで泳いでいき、上陸後は朝鮮人民軍のトラックで施設まで移動する。重要人物の来訪だと、施設の警備兵には事前通知がされている。特殊部隊は難なく門を通過する。トラックの手配から、施設への事前連絡まで、すべて朝鮮人民軍に潜入させた韓国系米国人が手引きする。
 地下施設は、古びた石鹸工場を装っていた。米国の偵察衛星の目をごまかそうとしたのだろうか。北朝鮮の偽装はしかし、見破られていた。
 特殊部隊は速やかに作戦を開始する。通信回線の遮断、施設内の写真撮影、施設の完全な破壊まで、1時間あまりで終了した。指揮官は遠心分離機のひとつを箱に入れて持ち帰ることも忘れていない。
 綿密に練られたシミュレーションは、韓国軍の協力なしでは成功しない。北朝鮮軍の気をひくために、西海で韓国海軍による陽動作戦が行われることになっているからだ。
 しかし、作戦の実行にあたり、韓国軍の協力が得られるのか。現時点では悲観的にならざるをえない。
 作戦の結果、「ならず者国家は、もっとも危険な武器で世界を恫喝する能力を一瞬のうちに失う」と、報告書は予測している。
 北朝鮮の核問題を扱う6カ国協議と同時進行で、米国は軍事作戦のプランも用意していた。交渉のテーブルの下で、銃を握っていたことになる。
 2006年12月の6カ国協議以降、米国の対北朝鮮姿勢は明らかに軟化した。政権中枢から、ネオコンと呼ばれる強硬派の多くが去ったからだと、メディアは分析している。
 報告書の内容は米国に北朝鮮への軍事行動があり得ることを示している。「メイフラワー作戦」が消滅したプランなのか、まだ生き続けているものなのかは分からない。米情報関係者は、「時がくればわかることだ」と、意味深長な言葉で答えた。

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