| 憲法裁判所で公開弁論 ソウル
「住民登録」めぐり弁護人、外交通商部、選管が激しく対立
「住民登録」がないという理由で在外国民に参政権を付与しないのは違憲なのかどうか。憲法裁判所(主審金鍾大裁判官)は10日、ソウル市内の同裁判所大審判廷で、在外国民参政権に関する公開弁論を開いた。2004年、在日韓国人10人が「国民としての権利を侵害されている」として訴えた憲法改正訴願をめぐり、請求人の弁護士たちと被請求人の外交通商部と中央選挙管理委員会の間で激しいやりとりが行われた。憲裁が在外国民参政権で公開弁論を開くのは、今回が初めて。大審判廷を開くことは、判例変更を前提としているとみていい。永住権をもつ在外国民に選挙権は与えられるのか。判決は、早ければ6月の国会開会前後に下される。(ソウル・李民皓)
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10日、公開弁論が開かれたソウルの憲法裁判所法廷 |
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短期滞留者には早期施行−外交部
「(住民登録がなく)永住権を持つ在外国民は、国内住所申告をしても投票できない。住民登録が選挙権付与の要件でなければならない理由は何か」
ある裁判官の問いかけに、選管委員長の代理人は黙ったままだった。
「政府は在外国民参政権付与に賛成するといっていながら、なぜ法案を提出しないのか。『現地化政策』は廃棄されたと考えていいのか」
別の裁判官の質問に外交部長官の代理人が答えた。
「提出可能だ。同胞政策を現地化と断定するのは認められない」
裁判官たちの質問に、政府関係者たちは冷や汗を流した。第三者として中立的立場にある裁判官たちが、まるで請求人のように見えた。
現行の公職選挙法と国民投票法は、投票権の対象を「当年、地方自治体の管区内に住民登録されている者」に限定している。
請求人側は、住民登録がないという理由で在外国民の参政権行使を制限することは「差別」と主張した。
鄭址錫弁護士は「憲法は参政権を大韓民国国民なら誰も天賦として授かる基本的権利だと明文化している。選挙法などにある住民登録の規定は、明白な憲法違反」と述べた。
鄭弁護士は、政府とウリ党が推進している「段階的導入案」に対しても追及した。段階的導入案は、住民登録を維持する短期海外滞留者に限り参政権を付与するとしている。
「法的に90日以上居住目的で海外に出れば、派兵軍人を除いて在外国民登録をしなければならない。この時住民登録は自動的に抹消されるが、実際に短期滞留者の大部分は住民登録を維持している。これは政府による不法行為の幇助だ」
鄭弁護士は住民登録を理由に短期滞留者に参政権を付与することは、法理的に整合性を欠くと指摘する。
張游植弁護士は、在外国民が納税・兵役などの義務を果たしていないという主張に対して「憲法の後にくるべき義務条項で基本権を制限するのは、優先順位の取り違えだ。妥当性に欠けている」と言った。
張弁護士はこう指摘した。
「二重課税防止協約によって、居住国で税金を納めるのは国際的に通用しており、不履行問題には当てはまらない。韓国も在韓外国人に課税する」
「兵役は、女性には該当事項がなく、2004年12月改定された兵役法で永住権者に対する兵役免除規定が削除されている」
請求人の一人、李秀男さんは、永住権者だが2004年6月に兵役を終え、現在京畿道金浦にある韓国の会社に勤めているが、投票権を持っていない。韓国に居住している本国投資協会や本国会会員、商社の駐在員など、在日韓国人の多数も「住民登録」を理由に投票できない。
被請求人である政府は、在外国民参政権の付与には賛成していながらも、永住権者を対象に入れるのは時期尚早だとした。
外交部長官の代理人として出席した安国鉉国際法規科書記官は「在外国民に参政権は付与すべきであり、特に短期滞留者に対しては早期施行する必要がある。しかし永住権者への付与は義務履行の問題があり、選挙管理の難しさも想定される。長期的かつ慎重に検討しなければならない」と述べた。
外交部は憲裁に提出した意見書で「兵役・納税の義務が免除、または別途管理されている状況で、彼らに参政権を付与すれば国内国民との公平性に問題が生じる可能性がある」「居住国での『現地化』よりも、韓国政府の各種支援に対する期待と過度の母国志向性を触発する可能性もある」と指摘している。
選管のチョン・フンギョ委託選挙科書記官も「有権者の申告と投票方法など、選挙の技術的問題があり、公正性の保障も難しい。海外で行われる不法な選挙運動を摘発・制裁するのも大変だ」と、否定的立場を表明した。
選管は憲裁に「法制度的準備がないとしても、合理的な理由があれば在外国民の投票権の制限は度を超えた基本権の制限とは言えない」と、意見書を提出している。
在外国民とは海外に90日以上居住している韓国国籍者を指す。外交部の2005年の集計によると、在外国民は永住権者170万人と短期滞留者114万人の合計で284万人に達する。 |