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2007年5月23日発行版
 
編集余話 瞻星台
 

「毒」ばらまいた中国

「毒を送った中国」。6日付『ニューヨーク・タイムズ』の見出しは実に厳しかった。パナマで365人が薬品で死亡し、このうち少なくとも100人の死因がジエチレングリコールによるものと確認されたのだが、このジエチレングリコールを輸出したのが中国だとわかったとき、堪忍袋の緒が切れたように『ニューヨーク・タイムズ』は怒った。風邪薬などに甘味をつける医薬品の「グリセリン」と、工業用化学薬品の「ジエチレングリコール」は取り違えようもないのに何故、このような毒を世界にばらまいたのかと、同紙は疑い、そして激怒した▼ふたつの薬は価格の差に大きな開きがあり、そのため江蘇省の化学薬品会社がグリセリンにジエチレングリコールを混ぜた疑いが深まっている。パナマ現地の新聞も「中国ならやりかねない。共産主義ではなく拝金主義国家の彼らに、人権も人命も関係ない」と怒りにまかせて書き、ついでに仏社会党のロワイヤル元大統領候補が、「北京オリンピックをボイコットすべき」と発言したことに言及、彼女の発言を今からでも世界は支持しようと訴えた。ロワイヤル候補はスーダン・ダルフール紛争のどさくさに同地の石油資源を手に入れようと躍起になった中国の姿勢を批判していた▼ニセ・ディズニーランド問題を起こした中国。北京オリンピックのための“緑化”運動で木々や山に緑色のペンキを噴霧する中国。北朝鮮のことをボルトン氏は「常識障害にかかった国」と言ったことがあるが、中国もまたこの障害にかかって長い▼国際世論に対する言い訳もまた、そうだ。「ディズニーが有名になりすぎた」。中国人犯罪に悩む日本の捜査当局には「取り締まらないあなた達が悪い」。「毒」を飲まされ死んでいったペルー人たちにも「飲んだほうが悪い」と言いかねない。(H)

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