| 親北勢力のいいわけ
黄長Y氏が語る「3つの詭弁」−朝鮮自由放送ラジオインタビュー
黄長Y氏は北朝鮮で最高位の高官だった。北朝鮮から韓国に亡命してきた人たちの中で、黄氏以上の高位高官はいない。「朝鮮労働党書記」の立場で金日成、金正日の2代にわたって側近として補佐した。誰よりも北朝鮮政権中枢の考え方を知り抜いている。黄氏は「主体思想」を考案した一人で、世襲制の基盤を整えた人でもある。北朝鮮きっての理論家だった。1月25日、黄氏は脱北者の主宰する「北朝鮮自由放送」に出演、「親北朝鮮反米主義者たちの3つの詭弁」という主題で講演した。黄氏は韓国内の北朝鮮包容論者たちの主張を「詭弁」と見なし、彼らの主張の一つひとつに反駁を加えた。
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核開発は韓国の支援金で?
06年10月21日、金日成広場で開かれた「核実験成功を歓迎する平壌市軍民大会」に参加した北朝鮮の軍人たち(平壌朝鮮中央通信=聯合ニュース) |
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親北・反米主義者たちは、「北朝鮮への援助で北朝鮮は資本主義的民主主義に変わる」とか「6・15共同宣言をきっかけに凍りついた南北関係は好転した」とかと言う。
私は援助が悪い結果しかもたらさなかったと思う。
北朝鮮は変わらなかったし、韓国では親北・反米勢力が成長した。
市場は私が北にいた時から形成されていた。初めは社会安全省が統制していたが、うまくいかずに軍隊まで動員された。結果、市場はさらに混乱してしまった。
仕方なく市場は見逃されるようになった。韓国の援助によって生まれたのではない。
人々が生きるために品物を持ってきて、市場は生まれた。北朝鮮の変化は、韓国の言うことを聞いて起こるものではない。内部の必要性によって変わる。
中国式の改革開放でさえ徹底的に反対する金正日集団が、資本主義を認めるわけがない。自分の利益に合うかどうかを取捨選択しているだけだ。
(親北朝鮮論者は)開城工団を変化の指標と呼ぶが、とんでもない。かつて金宇中前大宇グループ会長が南浦に工場を建てた時、工場労働者の月給は、全部党が持ち去った。金宇中は労働者たちに会うことすらできなかった。
開城工団も現金はすべて金正日の許に行く。一部を内貨(北朝鮮貨幤)に換算して渡すくらいだ。しかも党と保衛部の厳格な統制下で行われる。にもかかわらず、「自分たちは変わった」のだと韓国国民を欺いている。
金大中と盧武鉉政権を通じて、現金だけで80億ドルが援助されたといわれる。これは政務院(内閣)も知らないうちに金正日の懐に入った。民主主義的立場に立たない援助が良い結果をもたらすことはない。人民を国家と社会の主人と見なくてはならない。抑圧者を主人と見ることは間違っている。
2億ドルを援助して、北朝鮮の中高生と大学生1万人に1カ月間の韓国観光の機会を与えることができる。その観光が実現したと仮定する。韓国があれやこれやと彼らに講演をしたり案内したりする必要はない。ただすべてを思うがまま見てもらえばいい。北朝鮮に帰れば、彼らは黙ってはいない。このようなことが何回かあれば、北朝鮮住民の意識水準は変わる。北朝鮮人に韓国の実情を知らせるための交流が必要だ。
私も金剛山観光だけは賛成した。観光収入のすべてが金正日に行くことはわかっていたが、賛成した。韓国人の統一に対する関心があまりにも希薄だったからだ。
対北朝鮮援助の尺度は、統一と民主主義の発展に寄与するかどうかだ。金大中の北朝鮮訪問と6・15宣言の後、南北関係は良くなり、その結果北朝鮮は変わったと言えるのか? そう言う人はいるが、全くの詭弁だ。
北朝鮮政権と「民族共助」(同じ民族として助け合う)していれば金正日は戦争をしない。以前は休戦ラインで銃声が聞こえただけでも驚いていたが、今は北朝鮮が核武装をしても少しも動揺しない。
これは韓国人を平和ボケさせて、親北・反米論者を支持させるための詭弁だ。金正日は、戦争をしないのではなく、できないのだ。中国も反対した。
350万人を飢え死にさせても平気な金正日が、戦争に勝てると踏んでも戦争を起こさないといえるのか。南侵した金日成が、「朝鮮戦争する」と言ったことはない。
平和保障の道は、軍隊と警察、安保意識、韓米同盟の強化であって、金正日の「不可侵発言」によって担保されるものではない。(北朝鮮の)スパイたちは韓国を「敵後」(敵の背後)と呼んでいる。そんな連中を共助の対象にして、韓国の安全維持に貢献している米国を排斥することは、反民主主義的で反逆的だ。
(親北朝鮮主義者たちは)自主性を金正日に売ってしまい、まるで金正日が一緒に自主権を守るかのように宣伝している。自分たちが北朝鮮との交渉をうまく運んで、戦争を阻んでいると言っている。これ以上の詭計、詭弁がどこにあるだろうか。
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