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2006年12月6日発行版
 
北朝鮮覚せい剤の背景
 

警察庁認定  北朝鮮当局が関与
マカオ警察  製造技術は韓国

 北朝鮮を供給地とする覚せい剤はアジア全域に及ぼうとしている。その中で、北朝鮮―日本ルートはどうなっているのかを中心に警察庁の「薬物銃器対策課」に話を聞くことができた。実態は驚くべきもので、北朝鮮が覚せい剤密売で暴利を得ている状況が明らかとなっている。(社会部・金総宰)

 1997年から2002年にかけて北朝鮮製覚せい剤の大量密輸事件が発覚した。いずれも高純度の覚せい剤だ。今年5月には北朝鮮ルートで覚せい剤数百キログラムを密輸し、日本国内で密売し多額の利益を得ていた組織の存在が、警視庁などの合同捜査本部によって解明された。暴力団組長ら9人が逮捕されている。
 警察庁によると、97年から02年の間の北朝鮮からの覚せい剤の押収は全部で7件、1762.9キログラム。そのうち、この期間に一度に1キログラム以上が押収された大量押収事件では北朝鮮からのものが総押収量の約4割を占めている。
 北朝鮮であることが判明した仕出し地(積み出し地)は、南浦(97年4月、押収約58キロ)、興南(99年4月、押収約100キロ)、清津(02年6月、10月、11月、押収約240キロ)の3港で、被疑者の供述と使われた船―工作船の捜索から判明した。
 02年に実行され、今年5月に解明された事件は清津を仕出し地とする鳥取県境港沖での海上取引であることがわかった。このケースでの密輸代金は数億円と推定されている。
 98年に高知県沖の海上取引に使われた船は、01年12月九州南西海域で自爆沈没した工作船と同一だった。この工作船が日本への覚せい剤密輸を企て、01年春にも工作船員によって密輸がなされていたことが今年5五月の検挙事件捜査で解明されたという。ただし自沈した時には押収されておらず、引き揚げの時にも発見されていない。
 警察庁は「北朝鮮仕出しのすべてとは言わないが、覚せい剤の密輸に北朝鮮当局の関与が認められる」と判断している。
 北ルートのものであるかは製造物から特定できるという。化学的合成の手順、使われている薬品など、微妙に成分が異なるため、押収されたサンプルから特定できるということだ。


在日韓国人、朝鮮人も検挙

 北朝鮮ルートの覚せい剤は純度が高い。薬効が切れても精神錯乱に陥る度合いが低く、そのため人気があるという。警察庁も純度の高さをその特徴に挙げている。
 本紙香港連絡員の趙家富はマカオ警察の話として驚くべき内容の情報を伝えている。
 「これだけの技術は北にはない。韓国だけのものだ。韓国で生産されているか、韓国から北へ密搬出されているか、あるいは製造技術者を第三国に誘い出し北に送っているのか。韓国の技術者が関与していることは明らかで、韓国政府が知らぬ存ぜぬでは通らないだろう」
 マカオ周辺で使用されている覚せい剤を分析すると、マカオと香港の警察は「少なくとも中国産でないことは確かで、北朝鮮産である」と確信を持っている。
 警察庁によると、製造場所を確認できるまでの捜査結果はなく、供述も得られてない。あっても認定は困難だという。
 韓国で覚せい剤は密売されていないが、北を積み出し地とした密輸で在日韓国人、朝鮮人が検挙されているのは事実だ。

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